今日は名古屋で講演してきました。お題は「心臓と腎臓の病態を考えた薬物治療」についてです。私の講演時間は1時間ほどですから、何かに絞らないとすぐに時間が過ぎてしまいます。悩んだ結果、高血圧症の話をすることにしました。高血圧症が動物でしっかりと治療されるようになったのは最近の話です。人は本態性高血圧が一般的ですが、動物では珍しく、やはり種差があるようです。動物の高血圧症は人のように厳格にコントロールするのは難しいです。その理由は、動物は興奮するだけで血圧が30mmHgほど上昇するため、測定値の評価が難しいからです。測定値だけでは嘘の高血圧症を沢山作ってしまいます。そのため、動物では尿検査、眼底検査、心臓検査などと総合して判断するべきです。動物の高血圧症の治療は本当に大変です。
H28.8.11 講演会 in 名古屋